げんき(なないろのあーち)

  • キッチンカー
大阪校修了

「げんき(なないろのあーち)」の基本情報・アクセス

店舗名 げんき(なないろのあーち)
住所・場所

兵庫県相生市大石町9-17

営業時間 店舗げんき)月曜・祝日 11:00〜14:00 17:00〜21:30/キッチンカーは土日祝のイベント
Instagram@kitchencar_genk

コンセプト

私は元々、37年間「居酒屋・食堂 げんき」を営んできました。その「げんき」に「なないろのあーち」を加え、新たな挑戦として始めたのが、キッチンカー「げんき(なないろのあーち)」です。
「げんき」は、“病気もせず元気に生きてこられた体への感謝”。
「なないろのあーち」は、“もう一度、虹のように七色に輝きたい”という願いを込めています。

げんき(なないろのあーち)は、私にとって希望の架け橋。家族と地域をつなぎ、笑顔とごはんで人と人を結び、元気を届ける存在でありたいと願っています。派手なトッピングや映えに頼るのではなく、素材や技術をまっすぐに生かすことを大切にしています。ぷりぷりの国産ホルモンや冬の相生牡蠣は素材そのものの力を引き出し、ちゃんぽん焼きのような鉄板料理は焼き方や味付けに工夫を重ねて仕上げます。何よりも「ごまかさず誠実に向き合うこと」が根っこにあり、見えないところまで丁寧に仕込む実直さ、そして家族の知恵を結集し工夫を重ねる姿勢──それらすべてが私たちの大切な価値観です。

相生から全国へ、心に残る「今日も元気をもらえた」と思っていただける逸品を届けていきます。

お店・メニューの特長

キッチンカーげんき(なないろのあーち)は、「選べる楽しさ」と「まっすぐな美味しさ」を大切にしたメニュー構成が特長です。

看板は、ぷりぷりの国産牛ホルモンを特製ダレで炒め上げたホルモンうどん。甘辛ダレが香ばしく絡み、コラーゲン豊富で食べ応えも抜群です。そしてもう一つの名物は、姫路発祥のちゃんぽん焼き。焼きそばとうどんを一度に味わえる欲張りな一皿で、ソースや焼き方に工夫を凝らし、飽きずに食べられる仕上がりにしています。

サイドメニューも充実。カマンベールを包み込んだもちもち食感のポテパオ、旨塩でシンプルに仕上げた唐揚げ、ピリ辛のヤンニョムチキン、爽やかな酸味のレモン甘酢チキンなど、多彩な味わいをご用意。子どもたちに人気のシャカシャカドリンクやかき氷も揃えており、世代を問わず楽しんでいただけます。

さらに冬には、相生名物の牡蠣料理を展開。牡蠣焼きそば、牡蠣めし、牡蠣おこ、牡蠣の天ぷらや佃煮など、バリエーション豊かに提供してきました。地元の養殖牡蠣を仕入れ、風味を生かす下処理と、揚げる・焼く・炊くといった調理法を工夫することで、牡蠣が苦手な方にも食べやすく、牡蠣好きの方には満足感のある仕上がりを目指しています。

どの一品にも共通するのは「誠実に向き合う」こと。限られたキッチンカーの中でも、見えない部分まで丁寧に仕込みを重ね、家族の知恵と工夫を集めて仕上げています。

げんき(なないろのあーち)

「げんき(なないろのあーち)」
オーナー 竹内 美智子さん

 Cafe'sLIFE 大阪校
キッチンカーカフェ開業プロジェクトコース 修了

開業したいと思ったきっかけ

コロナ禍で居酒屋・食堂げんきが廃業寸前に追い込まれ、さらに主人の大病や母の介護も重なり、崖っぷちに立たされました。何もできない自分に「これからどう生きるのか」と問いかけ続けたことが、開業を考える大きなきっかけでした。頭も要領もよくない私にできることは何か──考え抜いた末に出した答えが「一人でも動かせるキッチンカー」でした。

若い頃は夢や希望を抱きながらも失敗を繰り返し、大きな借金を抱え、家族に苦労を背負わせたこともあります。子どもたちには部活や遊びよりも店を手伝わせてしまい、「情けない」と思う気持ちを抱えながら過ごしてきました。それでも、どんな時もそばで支えてくれる家族の存在や、「頑張ってね」と声をかけてくださる地域のお客様に何度も励まされ、再び立ち上がる勇気をもらいました。

60歳を目前にしての挑戦は、私にとってまさに人生の再出発です。もう一度自分の力で立ち上がり、子どもや孫に「商売は本当は楽しいんだよ」と見せたい。そして支えてくださった方々に恩返しをしたい。その思いが、キッチンカー開業へと私を突き動かしました。

開業準備~OPENまでのストーリーやエピソード

開業に向けては、トラックの制作や機材の準備など、一から形を整えていく日々でした。家族や周りの方の協力を得ながら、キッチンカーとして必要な設備を整え、ようやく出店の日を迎えることができました。

夫もまた大きな支えで、大病を経験した後も「俺も元気になって早く助けてやらな」と言って、キッチンカーの開業を後押ししてくれ、DIYに取り組み、棚や動線を工夫し、必要な備品を整えてくれました。その姿は私にとって何より心強いものでした。

迎えた初出店は、一言で言えば“てんやわんや”。間に合わないことも多く、溢れる手作り感いっぱいの船出でしたが、「美味しい!」と声をかけてくださるお客様の笑顔に救われました。偶然にもこの日は、私たち夫婦の結婚33周年の日。全く狙っていなかったのに、この日にOPENを迎えられたのは不思議なご縁であり、これから先の歩みを象徴するように思います。準備からOPENまで決して平坦ではありませんでしたが、多くの方に支えられながら、ようやく走り出すことができました。

カフェズライフでの思い出

キッチンカーを始めるにあたり、最初はパフェのフランチャイズ説明を受けましたが、心が動かず一歩を踏み出せませんでした。そんな時に出会ったのがカフェズライフ。大阪なら通える距離という安心感もあり、娘と一緒に説明を受けに行きました。その時、先生が私の長い話を最後まで丁寧に聞き、一つひとつ受け止めてくださったことに胸を打たれ、「ここなら学び直せる」と入学を決意しました。

授業では、キッチンカーに必要な利益の出し方や差別化の工夫、衛生や仕込みの管理など、現場に直結する学びが多く、長年飲食に携わってきた私でも新しい発見がたくさんありました。特に盛り付けや写真の撮り方など「見せ方」の工夫は大きな収穫でした。調理実習では、あれもこれもと迷う私に先生が根気強く寄り添い、失敗から学べるように導いてくださいました。

卒業してからも先生方に相談に乗っていただくことがあり、赤字続きで苦しい時期も「学びがあったから続けられた」と実感しています。私にとってカフェズライフは学校以上の存在であり、再出発を支えてくれた大切な出会いです。

最後に(今後の展望や思いなど)

これからも、家族や地域に支えられながら、キッチンカーげんき(なないろのあーち)を続けていきたいと思います。病気もせず元気で生きてこられたことへの感謝を胸に、虹のように一瞬でも七色に輝ける自分をもう一度見たい──その願いを込めて走り続けます。

今後は、地元相生の食材を活かした新しいメニュー開発に挑戦していきたいと考えています。牡蠣をはじめ、地域の豊かな恵みを使い、ここでしか味わえない料理をお届けすることが目標です。地域のお祭りや学校行事に加えて、企業様のランチ会や小規模イベントなどにも積極的に参加していきたいと思っています。メイン料理からサイド・ドリンクまで揃うため、1台で完結できるのが当店の強みです。

遠方のイベントにも足を運び、「相生の味ってこういうものなんだ」と知っていただくことで、つながりの輪を広げたい。そして、地域の子どもたちや若い世代にも相生の味を残し、未来へ受け継いでいきたいと思っています。
小さなキッチンカーですが、夫婦二人三脚で挑戦できること自体が喜びであり、これからの励みにもなっています。
そして、何よりも大切なのは、お客様に「今日も元気をもらえた」と感じていただける一皿を届けること。感謝を忘れず、一歩一歩、挑戦を重ねていきます。